感情は、過去の出来事に対して感じるものですが、私たちに求められていることは、これからどうすればより良い結果が得られるかを考え、将来に向かって行動することで、マイナス感情はそのためにあるものです。
苦しい、悲しい、怒りを感じる、嬉しい、楽しいなど大きく気持ちが揺れ動いたときに、自分の感情や考えを冷静にとらえてコントロールし、次の行動に向かわせることはレジリエンスの基本です。
過去の出来事は変えられませんが、それをどうとらえて将来に活かすのかは、あなた自身が決めることです。
スポーツ選手が試合の前に深呼吸をしたり、瞑想をしたり、決まったルーティンワークをしたりするのは、よく見かける一つの有効な感情のコントロール方法ですが、ここではもう一つ、日常生活のなかで感情をコントロールすることを言っています。
出来事に遭遇した瞬間、ほぼ同時に考える間もなく吹き出してくる感情は、考えることによって、意志を働かせてコントロールすることができます。
出来事のなかから、自分にとって少しでも良いものを見つけ出し、その芽をどうやって育てていくか、プラスに向かって行動することを考えるのです。
他人や環境を変えることは難しいですが、自分の気持ちを変えることは自分の力でできます。過去の出来事を冷静に受け止めて、良いところや役立つことを見つけ出して、行動に結びつける思考の習慣を身につける。これが感情のコントロールです。
一喜一憂する人は、期待と不安が交互に現れて、精神的に疲弊してしまいます。
問題は、過去に起きた出来事ではなく、それをこれからの行動に活かせるかどうか、目標に向かって少しでも近づこうとするかどうか、あなたの心の内にあります。
楽しい気持ちや嬉しい気持ち、喜びや充実感を大切にして、感情を目標に向かう力に向かわせることです。瞬間、瞬間の感情に動かされず、大切なものを見定め、目的や目標に向かってひたすら進むように感情をコントロールことが大切です。