浅草の観音様、御本尊の聖観音菩薩が隅田川からご示現された聖地に建つ観音堂。
天から降って来たのか、川から湧くように現れたのか、山から流されて来たのか、はたまた海の向こうから来られたのかは、分からないが、漁の網にかかったらしい。
浅草寺創建の100年前、飯能市岩淵にある岩井堂の観音像が大雨で流され、郷の人々が返還を求めたが、叶わなかったという伝承があるという。そういう人間くさい話があるところが、面白い。
祀られているのは、何故か、馬頭観音。船着き場から荷運びの安全を祈ったのだろう。理由は知らぬ。
地下鉄浅草駅を出てすぐ、駒形橋の傍にある。1400年前は船着き場だったと言うから、何度か、水害に遭って流された結果、安全な場所を求めて、今の浅草寺に避難されたのか・・・。
観音様も災害からは逃れられなかった。というよりも、日本の信仰心と自然災害とは、切っても切り離せないものなのでしょう。
生きるか死ぬかと言うときの自力本願は至極当然で、自助努力もなく真剣に祈ることなどあり得ないが、自力を尽くしても尽くしても、それでも人知の及ばぬ自然エネルギーへの畏敬の念を込め、自助による安全が成就することを願い、自らの努力で災害から復興し再生することを誓い、将来の発展を信じることによる心の安寧求めて、祈ったのではないか。
そんなことを考えながら、ウロウロしていたら、御参りするのを忘れてイソイソと仕事へ。
それでも、仕事の話は順調に進んだから、その地に立つだけで、御利益があった!!
でも、次回の御礼参りは忘れずに?!