《今回、ボブ・ディランの「For the times they are a-chaigin!」が、2回目の登場なので、最後に詩を載せさせていただきました。味のある詩です。(A.Y)》

今日は令和3年2月25日、木曜日です。そう、あの昭和11年2月26日の2.26事件の前日に当たる日です。

毎年2月26日前後にこの事件に興味を持たれた方々が食事に来られていました。今年はコロナ禍で、いつものような動きはありません。今まで当たり前であったことが無くなると、一抹の寂しさを感じておる次第です。

麻布十番にある、肥後藩主・鍋島家の菩提寺、賢崇寺に、私が生まれる27日前、すなわち昭和27年7月12日に二十二士之墓を、故河野寿大尉の実兄、河野司氏をはじめ遺族の方々が建立されました。毎年、2月26日にはご供養させて頂いております。

事件にて、犠牲になられたご遺族の方々も当店にご来店いただいておるので、店には持参していなかった書、処刑当日の朝認めて頂いた「龍圡軒のために残す」という書を明日、店に掛けてご供養しようと思います。

なぜそう云う心境になったのかというと、今、日本に起こっているコロナ禍、私が日本史なんていうことではないのですが、さっと頭に浮かぶこと。

1万年続いた縄文時代。天下分け目の戦い関ヶ原。三百年続いた江戸時代。明治維新。関東大震災。2.26事件。太平洋戦争。ヒロシマ・ナガサキの原子爆弾。神戸・東北の大地震。そして日本史上初めて税金を取っていた国が全国民にお金と物を与えることが起こったコロナ。

特に、2.26事件は、私どもに本当に身近な出来事で、太平洋戦争で龍圡軒が消失したのと同じくらい一大事なのです。

85年も経つのに毎年のように、新たな事実が出てくるようで、起こってしまった良し悪しを問うよりも、なぜそうなったのか?その結果、歴史がどう動いたのかが一番重要だと思います。私たちはそれを読み解き、これからの生活に活かすのです。

ここ数年、国自体があったことを無くしてしまったり、国民全員の財産である公文書を書き替えてしまったり。今回のコロナでは、次の世代に莫大な借金を残すのですから、せめて今、起きている事実をねじ曲げないで、次世代の参考になるようにしていただきたいのです。

つい昨日、25年来のお客様から心温まるお手紙とご援助のお話を頂き、心を新たに前に邁進しようと、家内と話していました。で、つくづく思ったことがあります。

今、日本で一番大事な、そう、ひらがなで書く「だいじ」なこと。首相の長男に関する問題や7万円の接待の話ではなく、このコロナ禍のなかで職を失って生活困窮者の方々をどう救うかと。

早くコロナを撲滅することに、国全体で動いていくときに、接待を受けたバカな政府職員を追及することではないと思います。仕事の話ならば、業務遂行時間内にすれば良いのは、小学校1年生でも、勉強の話は勉強の時間に。それが食事の時間にするものではないのは分かるのです。

ですから「食事に呼ばれるイコールおかしい」の方程式が分からないような政府職員は、前回の大蔵省の問題後の国家公務員倫理規程に法って厳格に処分すれば良いだけです。

国民の最高機関の1つである国会で、与党も野党も、国民の大事な時間を浪費しないで欲しいです。もしも分からないことや疑問に思うことがあるならば、どんどん国会で質問をして、前に挙げた2つの問題を解決して下さい。

それを国民が見れば、今までも自粛努力してきた国民が、さらに気をつけて相乗効果につながると思います。

このようなことで成功している国、台湾やニュージーランドを見て下さい。国の大きさではないはずです。本気度の違いでは?

ここでまた、ディランの時代が変わるが出てきました。 出来ないのなら退いて下さい。

「For the times they are a-chaigin!」

Come gather ‘round people wherever you roam
(どこかに放浪してる人たちよ、少しここに集ってくれないか)

And admit that the waters around you have grown
(君の回りで水かさが膨れ上がっているのが分かるだろう)

And accept it that soon you’ll be drenched to the bone
(すぐに骨まで水で浸ってしまうこと受け入れなければならない)

If your time to you is worth saving ※01
(君が自分の時間を救う価値があると思うなら)

Then you better start swimmin’ or you’ll sink like a stone
(泳ぎ始めた方がいい、さもなければ石のように沈んでしまう)

For the times they are a-changin’
(時代は変わりつつあるんだ)

Come writers and critics who prophesize with your pen
(ペンを持ち先のことを綴る作家や批評家たちも、少し聞いてほしい)

And keep your eyes wide, the chance won’t come again
(目を大きく見開いてほしい、機会はそうそう来るものではないのだから)

And don’t speak too soon, for the wheel’s still in spin
(そして直ぐに口を開いてはいけない、車輪はまだ回り続けているんだ)

And there’s no tellin’ who that it’s namin’
(そこにはまだ誰の名前もない)

For the loser now will be later to win
(今は敗者であっても、後に勝者になるやもしれない)

For the times they are a-changin’
(時代は変わりつつあるんだ)

Come senators, congressmen, please heed the call
(上院議員、下院議員たちよ、心に留めておいてほしい)

Don’t stand in the doorway, don’t block up the hall
(出入口に立ちはだかったり、集会所を封鎖してはいけない)

For he that gets hurt will be he who has stalled
(立ちはだかる者は怪我をすることになるのだから)

The battle outside ragin’
(外での戦いは激しくなり)

Will soon shake your windows and rattle your walls
(すぐに窓は揺れはじめ、壁はガタガタと音を鳴らしはじめる)

For the times they are a-changin’
(時代は変わりつつあるんだ)

Come mothers and fathers throughout the land
(国中の母親、父親たちよ、少し聞いてほしい)

And don’t criticize what you can’t understand
(理解できていないことを批判してはいけない)

Your sons and your daughters are beyond your command
(息子や娘たちでさえ、あなたがたの理解を超えているのだから)

Your old road is rapidly aging
(あなたがたの知る古い道は、急速に老朽している)

Please get outta’ the new one if you can’t lend your hand
(新しい道から退かなくてはならない、もし手を貸せないというのなら)

For the times they are a-changin’
(時代は変わりつつあるんだ)

The line it is drawn, the curse it is cast
(線は引かれ、呪いはかけられたのだ)

The slow one now will later be fast
(今遅い者は、やがて速くなるだろう)

As the present now will later be past
(今いる現在が、過去のモノとなるように)

The order is rapidly fading
(世の中は急速に色褪(あ)せていき)

And the first one now will later be last
(今ある一番のモノは、やがては後者にとって変わる)

For the times they are a-changin’
(時代は変わりつつあるんだ)

【時代は変る】の和訳:Bob Dylan(ボブ・ディラン) (ongakugatomaranai.com)から

https://www.saibouken.or.jp/archives/4285