■ストレスの要因
ストレスを与える作用因子を測定する方法として使われている最も代表的な例として、一般成人を対象とした、ホームズとレイの「社会的再適応評価尺度」があります。
1967年、米国の社会学者ホームズと内科医レイによって作られ、5,000人の患者を対象としてストレス要因を調査した、世界的に有名なものです。
一般的な人々のライフサイクルを中心に、過去10年間にわたる生活上の主な出来事を調査し、それに基づいて43項目を列挙しています。
個人が感じるストレスの程度を「結婚」の50を基準とし、最高を「配偶者の死」の100点として、それぞれのストレッサーの強度を自己評点するものです。
米国の国民性が反映していると思われる項目もありますし、元々個人差がありますから、それを念頭に置いたうえで見てください。ストレス要因を明らかにして、ストレスをマネジメントするときに参考になります。
ストレス要因には、さまざまなものがあります。特に「変化」を伴う出来事があり、それに合わせて適応しなければいけないと感じたときには、心と体にストレスが掛かります。
職場とそれ以外の場面で、ストレス要因になるものを列挙します。
〇職場のストレス要因
- 職場の環境(温度や騒音など)
- 通勤の労力
- 上司、部下との関係不和
- 長時間労働
- 長時間のPC作業
- 仕事内容と適性の不一致
- 高負荷の仕事
- 仕事のノルマや締め切りに追われている状態
- 仕事がなく暇な状態
- パワハラやセクハラ
- 昇進や降格
- 異動
〇職場以外でのストレス要因
- 天候、気温の変化
- 不規則な食生活
- 不快な匂い
- 睡眠不足
- けがや病気、それにかかわる治療
- 家庭内・隣人・友人関係の不和
- 金銭的な不安、トラブル
- 雇用不安
- 転職
- 引越し、同居
- 結婚、離婚
- 育児
- 死別
これだけストレスの要因がたくさんあれば、普通に生活しているだけでストレスが溜まってしまうのは当然です