最近、とんと本を読まなくなった。
情報を得るために、相当な量の情報資料に目を通しているのだが、「本を読んでいる」気にはまったくならない。
必要なものを「探している」だけなのだろう。
今年、FBで読書クラブのお誘いが来たので何気なく参加して、ときどき投稿を読ませて頂いているが、なかなか面白い。
小説や随筆、文学ものにはストーリーがある。人それぞれの感じ方があって、同じ本を読んでいても、読者によって新しいストーリーが生み出されていく。
昔読んだ内容を思い出しながら読むのだが、感想文の投稿でまた、ストーリーが新しい世界に広がっていく。
情報を得るための資料探しは、自分のストーリーを作るための作業になるのに対して、文学ものは、異なる視点を知ったり、感性を感じたりすることで、ストーリーを生み出す発想を広げてくれるような気がする。
先日調べ物があって近くの図書館に行ったら、児童書のコーナーで子供たちが本を広げていた。意外に多いなと思ったから、5~6人もいただろうか。
子供の頃、毎週、楽しみに市立図書館に通って、本を借りていたことを思い出して、嬉しくなった。
書棚にあった絵本を開いてみたら、これがまたコンパクトにまとめられていて面白い。思わず数冊借りてきて、息抜きのコーヒーを飲みながら、ペラペラと眺めている。
野菜の絵本・・・これぐらいが丁度良い。
私の書棚にある絵本は「木を植えた男」(フレデリック・バック、あすなろ書房)。
『南仏プロヴァンスの荒れ地に、人知れず木を植えた男がいた。一日に100個のどんぐりを植え、無事に育つのが、その10分の1ほど。
しかし、時には苗が全滅することもある。絶望も、二度の大きな戦争も物ともせず、30年以上に渡る長き年月、ひたすらに自分の仕事に打ち込んだ男のもたらしたものとは?』
ときどき開く。大人、子供を問わず、贈ることがある一冊である。