「時」という言葉は、時間の流れ、時間の単位と期間、一定の時期、ある時点や時期、時勢や成り行き、何らかの状況を伴った時間の一区切などさまざまな意味をもって使われる。
好機や機会の意味で使うように、そのときに起こる事象を含んで使うこともある。
「マネジメントする」ということは、時(起こる事象=やるべきこと)と時間(事象から事象までの間)を適切に管理することを意味している。
「やるべきこと」と「その間の時間」を対象として、次の3つのことを決める。
- できることとできないことを選別する
- 何をいつまでにしなければならないかを決める
- 使える時間を基準にして、仕事の精度を決める
そして、実行を管理、指導し、目的・目標を達成することがマネジメントだ。
一番目。仕事のできない者は、往々にして、できるかできないかを見極めることもなく、何にでも食いつこうとする。あるいは、後先を考えず、オーダー(命令、任務)に盲従しようとする。意欲があることは良いのだが、初めての事や経験がない事にはそれなりの手間と時間がかかる。
与えられた時間に間に合うかどうかの問題と使える時間の範囲内でどれだけ精度の高い仕事ができるかどうかの問題がある。
不可能はないと思うのだが、与えられたオーダー(任務、命令)にどれだけ応えられるかを明確にしなければ、無責任になる。
二番目。何をいつまでにしなければならないかを決めなくてはいけない。
使える時間ははっきりしている。命じられた時(瞬間)からスタートし、仕事が完成し、結果を報告して完了するまでの時間だ。
仕事を開始して結果を報告するまでの結節(節目)を考えて、仕事の手順を決める。
構想し、計画を作り、仕事にとりかかる準備して、関係者と調整して、意思決定し、実行を管理指導して、成果を報告するまでの手順を決める。
三番目。それぞれに必要な時間と使える時間を調整して、仕事のやり方と精度を決め、タイムスケジュールを決める。
四番目。そして、決めた時間の範囲内で、節目で管理しながら、仕事を進めていく。
「時」を管理するのがマネジメントで、「時」を管理できる人が仕事のできる人だ。