認定NPO法人フードバンク北九州ライフアゲイン様に防災備蓄食5000食を寄贈しました。

本事業は、株式会社グリーンデザイン&コンサルティング社他と連携して、令和5年7月から実施している事業です。

【レトルト防災備蓄食開発の裏話】

寄贈した備蓄食は、(株)グリーンケミーが製造している自衛隊の戦闘糧食と同等の製法で生産されているもので、7年の長期保存(自衛隊の戦闘糧食は保存期間10年)が可能な商品です。

-20~80℃の環境温度耐性を有しているので、保存場所を選ばず品質が保証されます。

また、冷たいままでも温めても美味しく食べられるレトルト商品なので、受け取る方々からは大変喜ばれています。

戦闘糧食を開発された2000年以前、民間にこのような高品質の商品の製造技術はありませんでした。このため、どの業者も陸上自衛隊が出した要求性能に応えることができず、大手メーカーも皆、諦めて撤退したのですが、最後まで残って製造に漕ぎつけたのが(株)グリーンケミーでした。

商品化に成功したものの、民間でこのようなハイスペックのレトルト商品ニーズは皆無でしたし、自衛隊は戦闘糧食をそのまま売り出すことを禁止していましたから、ほとんど自衛隊向けだけに製造販売されていました。

ところが、2016年、(株)グリーンデザイン&コンサルティング社の笠浩一郎(りゅうこういちろう)社長が、防災備蓄食に適していると「民間の防災備蓄食品」の製造販売を提案し、「自衛隊に納入している商品であることが分からなければ良い」という条件で、販売が許可されました。

2019年に防災グッズ大賞を受賞していただいたのですが、この時「自衛隊の戦闘糧食だということを宣伝に利用してはいけない」と言われていると聞きました。

ならば、戦闘糧食のことを良く知っている自衛隊OBが主催している、商品の販売に関係がない一般社団法人が言うなら問題ないだろう、ということで「自衛隊の戦闘糧食と同等の製法で製造されている高品質のレトルト商品」だと紹介しました。

これ以降、「自衛隊の広報に役立つ」というので、他メーカーも「自衛隊に納入している食品」を宣伝文句に使えるようになりました。また、防災備蓄食の保存期間は3年だったものが、今では7年備蓄が主流になってきています。

少しは、自衛隊の広報の役に立てたようです。